ライプニッツ係数とは

逸失利益の計算式で、収入額×労働能力逸失率×逸失期間のライプニッツ係数=逸失額と言う事になっています。
この計算式に出てくるライプニッツ係数とは何でしょう?

これはたとえば、100万円を5年先にもらう事になっていた場合にそれを5年前倒しにもらう場合では目の前の100万円と5年後の100万円では価値が異なるという考え方に立って、 現実的には利息が発生するので、複利で運用したとする場合に、5年後に100万円になる現在元本を算定する時に使う係数をライプニッツ係数と言います。

現在は民法の法定金利が5%と言う事もあり、年5%で複利で運用するとして係数が算出されております。

計算例

783,500×1.05=822,675
822,675×1.05=863,808
863,808×1.05=906,999
906,999×1.05=952,349
952,349×1.05=999,966

と言う事で5%で5年間で100万円になる元本を算出するための係数がライプニッツ係数ですが、今回は0.7835と言う事になります。
1,000,000×0.7835=783,500となります。

従って、783,500円を年利5%で5年間複利で運用すると100万円になります。

逸失利益を算定する時に実際に利用するのは複利年金減価と言う係数になりこれが利用されています。

これはたとえば逸失期間5年と言う場合で仮に毎年100万円づつ逸失するとした場合は

1年目 1.000,000×0.9523=952,300円
2年目 1.000,000×0.9070=907,000円
3年目 1,000,000×0.8638=863,800円
4年目 1,000,000×0.8227=822,700円
5年目 1,000,000×0.7835=783,500円
合計         4,329,300円

こういう計算で現実に受け取れる金額を算定します。

これを計算しやすいように出したものが複利年金現価表として公表されています。

上記をこの表を適用して計算すると

1,000,000×4.3294=4,329,400円となります。

ちなみに
1年  0.9523
2年  1.8594
3年  2.7232
4年  3.5459
5年  4.3294
6年  5.0756
7年  5.7863
8年  6.4632
9年  7.1078
10年  7.7217
15年 10.3796
20年 12.4622
25年 14.0939
30年 15.3724
47年 17.9810
このような数値になります。

仮に20歳の人が最大限逸失期間が認定された場合47年になりますが、年間逸失額が1,000,000円とした場合単純計算では47,000,000円が逸失金額と計算されますが、実際に受け取る場合の金額はライプニッツ係数を掛算しますので、17,981,000円となりますので、ずいぶんと少ない金額に思えます。

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